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タイプ分け診断にご注意!NLPで扱うVAKの代表(表層)システムとは?

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from 湘南・茅ヶ崎の自宅オフィス

こんにちは、菊池です。

 

 

コミュニケーションにおいて、重要な要素の一つが「言葉」です。

 

だからこそ、言葉の影響力を学べる「NLP」はとても相性が良いのですが、書店に並んでいるNLP関連の書籍を読んでみると、必ずと言っても良いほど取り上げられている「VAK」という要素があります。

 

大々的にNLPの本だと言っていないものでも、VAKについて書かれてあって、プロフィールを見るとNLPの有資格者だったり。

 

コーチングは知ってるけど、NLPは知らないという方からも、大体「あ、NLPってVAKのですよね?」と聞かれたりします。

 

素直に「はい」と言い切れない感じもしますが(笑)

 

それだけVAKはキャッチーだし、難解なNLPの中でも特に扱いやすく、すぐに役立つ項目として人気があります。

 

 

では、VAKって一体何なのか?

 

という解説とともに、VAKを扱う際に、多くの方が最も陥りやすいめちゃくちゃ重要な「罠」についてもお話させてもらいますね。

 

なぜ「VAK」について解説するの?

このブログを読んでくださっているほとんどの方にとって、リアルまたはウェブ上でお客様と商談やサービス、あるいはセミナーをしたり「人、お客様に、より的確に伝える」ことは、とても重要だと思います。

 

人と関わるその時、満たす必要があるとても大切な項目といえば「自分が伝えた気になること」ではなく「相手に伝わったかどうか」ですよね。

 

つまり、相手が理解できたかどうか、です。

 

ついつい、自分の伝えたいことを相手が理解してくれないと「バカ!アホ!」と相手を責めてしまいがちですが(え?そんなことない?)その前に自分が「相手に伝わる伝え方をしていたかな?」と振り返ることが必要です。

 

その振り返りの指標の一つとして、このVAKが、きっと役立つのです。

 

だからこそ、この記事を通して、VAKを正しく理解し、あなたの武器の一つとして使っていただけたら嬉しいです。

 

VAKって何?

何らかのご事情がない限り、僕たちは「五感」を通して世界を認識していますよね。

 

常識かもしれませんが、改めて五感を整理すると……

 

  • 視覚(イメージを見る)
  • 聴覚(音を聞く)
  • 触覚(身体で感じる)
  • 嗅覚(匂いを嗅ぐ)
  • 味覚(味を味わう)

 

を使うことによって、この文字を見たり、周囲の音を聞いたり、マウスやスマホの画面を触る感じを感じたりできます。

 

で、この五感をそれぞれ英語に直してみると……

 

  • 視覚・・・Visual
  • 聴覚・・・Auditory
  • 触覚・・・Kinesthetic
  • 嗅覚・・・Olfactory
  • 味覚・・・Gustatory

となるわけですが、それぞれの頭文字をとると「V A K O G(ヴイエーケーオージー)」という並びになりますよね。

 

この、頭文字をとって、かつ「OとG」を「K」に集約したものが

 

  • V・・・視覚
  • A・・・聴覚
  • K・・・体感覚

 

というわけです。

 

※ここに加え、Auditory digital(言葉や概念で考える)という要素もありますが、この記事では省略しますね。

 

 

で、僕らはそれぞれ、五感(VAK)の中でも、特に率先して使っている「優位感覚」というものを持っています。

例えば、僕らには利き腕があるように、VAKの中でも特に得意な感覚があるのです。

 

それぞれの優位感覚の特徴って?

VAKそれぞれ、大きく分けるとこんな違いがあります。

 

優位感覚がVの方の特徴

呼吸:胸の上部で浅めに行う

姿勢:真っ直ぐ背筋を伸ばし、頭と肩が上向き

話し方:早口で高めの声。話の展開が早い

話の聞き方:聞くために見る

使う言葉:イメージに関することが多い

ex.)未来が明るいね、先が見えない話だね、明暗が分かれた、想像しやすい

 

優位感覚がAの方の特徴

呼吸:胸全体で行う

姿勢:電話をかけるような姿勢や、頭が横に傾く

話し方:一定したペースで理論的。分かりやすい

話の聞き方:聞くために耳を傾け、あまり見ない

使う言葉:音や言葉に関することや理論、定義

ex.)響きがいいね、聞き入れたくない、良いハーモニーだ、AはBつまりBはC

 

優位感覚がKの方の特徴

呼吸:腹部でゆっくり行う

姿勢:背筋が曲がって、頭と肩が下向きになりやすい

話し方:身振り手振りが多く、感情や行動をゆっくり話す

話の聞き方:見るよりも何かに触ることが多い

使う言葉:手ごたえや感触など、感覚的な言葉

ex.)感じがいい、手ごたえがある、ぐっと来た、感触が良い

 

一覧でまとめると……

 

あなたはどの傾向が強い?

簡易的ではありますが、上記のまとめを見ると、あなたはVAKどの傾向が強いでしょうか?

 

例えば、極論ですが、物を買うときに「見栄え、評判、使い心地」のどれを最優先しますか?

 

今は洋服もネットで気軽に買える時代ですが、僕は未だにネット”だけ”で服を買ったことはありません。

 

もちろんデザインは大事なんですが、

  • その服やブランドの背景は何か?評判はどうか?(A的な要素)
  • 着心地が良いか?記事はしっかりしているか?(K的な要素)

を特に重視するので、基本的に洋服は店頭でしか買いたくないんです。

 

デザインだけで買える人のことを、心底「意味わからない」とも思います。

↑あとで解説しますが、悪口ではありません。

 

 

ちなみに、優位感覚は「固定」されたものでもありません。

 

プライベートではKが優位だけど、仕事ではAが優位になる。

これは僕のケースですが、あなたにもきっとこうした多面性があるでしょう。

 

あなたの優位感覚は、どれでしょうか?

 

「あの人」の優位感覚はどれか?

で、もちろん自分の優位感覚を知ることは大切なんですが、人様との関係性をより良くするためにこのVAKを用いると有効ですので、意識を向けるべきは、あなたのお客様や、見込み客など、関係性を作りたい方です。

 

なぜなら、例えば、相手の優位感覚がV(視覚優位)だとします。

 

このとき、例えば資料や映像、スライドなどを一切使わずに言葉や感覚だけで打ち合わせをしたとしたら……

 

「とりあえず、資料か何か、一覧で見れるものないんですか?」

 

と言われるのがオチです。

 

 

優位感覚がA(聴覚優位)の方が相手なら、論理的な説明や根拠、その背景や評判などが必要不可欠だし

優位感覚がK(体感覚優位)の方が相手なら、実際に試してみるとか、体験させるとか、感覚を伝えることが必要です。

 

 

それくらい、優位感覚によって「まるで違う生き物(なんだけどね実際)」かのように、伝わる度合いが全く変わって来てしまうのです。

 

例えば、Kが優位の部下が、Aが優位の上司に当たったら……

A:「今度の新商品、評判はどうよ?みんななんて言ってる?」

K:「あ、いい感じっすよ。」

 

A:「いい感じってなんだよ。具体的にはどういうこと?」

K:「いや、まあ、美味しくて最高!って感じらしいっす。」

 

A:「・・・(こいつ、バカなのかな)」

K:「・・・(なんでこの感覚伝わんねえの?ロボットかよこいつ)」

 

みたいになってしまうケースもあるくらいです。

 

逆に、上司と部下がK同士だったら……?

上司:「新商品、どんな感じよ?」

部下:「あ、マジでいい感じっすよ」

 

上司:「お、いい感じか!このまま行けるって感じ?」

部下:「いけるんじゃないっすか?」

 

上司:「おし、じゃ、いっちゃおっか」

部下:「うっす」

 

みたいなことにもなり得るわけです(笑)

 

 

まるで、僕が「ネットで洋服買える人の意味が分からない」と感じるように、優位感覚が違うだけで、コミュニケーションの取り方は全く変わってしまいます。

 

逆に、相手の優位感覚にさえ一致させれば、コミュニケーションの質はグンと高まり、伝えたいことが的確に伝わるようになる、というわけです。

 

しかし、まずこれだけは本当に理解してほしい

日本人は……というふうに一般化するわけではありませんが、血液型をはじめ、様々な「タイプ診断」的なものが大好きな人が多いですよね。

血液型なら、A型は几帳面だとか、AB型は変わってるとか。

 

僕もNLPを学び、そして教えていて強く感じるのですが、このVAKも一種の「タイプ診断」だと誤解している方がとても多いように感じます。

 

特に「私はKだから、理論的に言われても分からないの(てへぺろ)」という、なぜかKを誇りに思って開き直ってる人と、これまでどれだけ会って来たか……(笑)

 

その方は、Kが優位感覚になっていることが他よりも少し多いだけであって「あなたそのものがK、あなたはKタイプ」なわけではないのです。

 

 

これはあくまで個人的な意見であり、考え方ですが、僕は「タイプ分け」という考え方には、ものすごく違和感があります。

 

たしかに、適正とか強みとか、気質とか、才能とかそういうのはあるのかもしれません。

「〜〜な言葉を使うと有効」とか、実際にありますよ。

 

ただ、あくまでそれは「一側面」であって、人を「一生ずっとそのまま」みたいな固定した見方で見るのは、特に対人支援業の方にとっては適切ではないと思うわけです。

 

※タイプ分け好きな方は、 こういう僕のことも”そういうタイプ”と仰るのでしょうが(笑)

 

 

人は、常に変わり続ける生き物です。

 

繰り返しになりますが、VAKはあくまで「一側面」においての優位感覚を表すものであって、「人そのもの」ではないということをご理解の上、使っていただきたいです。

 

あなたの大切な方に、もっとあなたの伝えたいことが伝わりますように^^

 

 

 

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ブログ筆者:Be Coaching 株式会社
代表取締役 菊池 達郎(きくち たつお)

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