コーチング・アイディア

神奈川県の公立高校の先生とのインタビュー記事:コーチングについて

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from 湘南・茅ヶ崎の自宅オフィス

 

こんにちは、菊池です。

 

「社会体験研修」という、神奈川県の公立高校の取り組みで、
県内の高校にお勤めの先生が弊社に研修をしに来てくださいました^^

 

研修と言っても、いきなりコーチングをクライアントにしていただくわけにはいかないので(笑)

 

菊池:「そもそもコーチングって、知ってますか?」

先生:「いえ、、、あまり知りません、、、」

菊池:「ですよね〜^^」

ということで、コーチングについて質問をしていただき、
それをレポートにまとめていただく業務をお願いしてみました。

 

一部、解釈の違いがあったので添削していますが、
以下は提出いただいたレポートの内容となります。

 

まとめ方も、先生っぽいというか、、、真面目な感じが伝わってきます^^

教育関係の方などに少しでもお役立ていただけたら嬉しいです。

 

 

↓インタビュー記事がここから

公立高校の英語科の教員として勤めて6年目を迎えています。

今回、「コーチング」をお仕事とされている方のお話を聞く機会をいただきました。

コーチングについて知ったこと、考えたことを中心に、教員としての立場からまとめてみました。

 

 

学校におけるコーチングの一例について

実際にあった、ある先生と生徒とのやりとりを紹介していただき、
コーチングについて具体的なイメージを膨らませることができました。

次のようなやり取りです。

 

※部活動での反省とこれからの取り組みについて話している

 

やりとり①

生徒:「明日は誰よりも声を出します」「前向きな声掛けをします」

先生:「どうして誰よりも声を出すの?」「前向きな声掛けってどんな声掛け?」

 

やりとり②

生徒:「明日は誰よりも声を出します」「前向きな声掛けをします」

先生:「いいね。”もっと俺にパスを回せ!”とか言ってみるといいよ」

 

やりとり①では、生徒の発言に対して、先生が質問を返しています。

やりとり②では、生徒に対して先生が指示を出しています。

 

自分も含めて、②のように、生徒の発言に対してアドバイス的に指示を与える、という先生は多いのではないかと思います。

こうすると話を聞いていた生徒たちは言われたことを実践し、先生は自分の指導が行き届いているように感じることができるからです。

 

このような「具体的な指示を与えてその実践につなげる」という指導の過程も大切だと思います。

 

しかし、生徒に対して質問を返し、自分の言葉で説明してもらうことで、より深く、広く考えるきっかけを与えることができるといいます。

これがコーチングの視点です。

 

ただ、適切に質問をすることは難しく、すぐに誰でもができることではないように思えますが、課題意識をもって、取り組んでみたいと思います。

 

 

授業の中でどのようにコーチングの考え方を活用できるか

また、内的な動機を引き起こすことが苦手な先生もいる、というお話を聞きました。

「勉強しなさい」「宿題をやりなさい」といった指示を出すことはできても、「なぜ、それが必要なのか」を考える機会が十分にないため、改善することでさらに前向きな取り組みとすることができる、ということでした。

 

そのためにもコーチングの視点をもって「良い質問」を考える必要があります。

 

今、学校では「アクティブラーニング」という言葉がよく聞かれます。

一方的な講義形式の知識偏重型の授業ではなく、生徒同士によるペア・グループワークといった活動を通して、主体的・対話的に深く学ぶ授業を取り入れることです。

 

例えば「どのような方法でこの山に登るといいと思いますか?」

という問いについて登り方を生徒自身が考えることで、単なる知識の習得にとどまらず、実践的な学びにする、というものです。

 

ここで「隣の山に登るのはどうでしょうか」と生徒に返されたときに、授業の展開によっては「なぜ隣の山に登りたいのか」と逆に問いかけることもできます。

それは、学習の定着に役立つことに加えて、動機づけにもつながるのではないかと感じました。

 

質問を通して、本人が、何を、どうしたいのかを考えてもらうことは、日々の生活にも、学習にも、大いに役立つだろうと思います。

 

 

教員としてこれから気をつけたいこと

「経験値が高い先生の中には、新しいやり方に取り組もうとしない人や、そもそも新しい取り組みを必要と思っていない人もいる」というお話を聞きました。

「これまでの生徒はこうだったから」「このやり方でうまくいってきたから」という成功体験から来る思いがあったり、「教員としてこうでなければ」と思っていたりするようです。

 

自分自身、まだまだ経験が浅く、教員としてもっと多くのことを知っていきたい、様々なことを成し遂げたい、と思います。

しかし、その経験によって自分の行動の幅が狭くなってしまうことがないよう、心がけていきたいと思いました。

 

また、お話をしているときに、菊池さんは「一見すると短所のように感じる部分についても必ず良さを見つける」ということに気が付きました。

 

例えば、このような内容です。

「ベテランで、自分のやり方にこだわる人は、新しいことに挑戦したがらない人も多いですね。ただ、自分のやり方を通す、というのは良いことでもあります。自信があるっていうことだから。」

 

意識的に短所をフォローするようにしているのか尋ねると、こう話されていました。

「絶対的に良いもの、悪いものというのはないと思っています。その前後関係(コンテクスト)によって、物事の意味や良し悪しが変わることがほとんどで、決めつけてかかると良い方向には向かない」

 

先ほどの例ですが、

「明日は誰よりも声を出します」「前向きな声掛けをします」

という生徒の発言に対して、

 

「前向きな声掛けってどんな声掛け?」「どうして誰よりも声を出すのが良いの?」

と質問で返すコーチング的な視点と、

 

「いいね。”もっと俺にパスを回せ!”とか言ってみるといいよ」

と指示を与えるアドバイス的な視点

 

この説明をしていただいたときにも、菊池さんは「アドバイスを与えてはいけません」という言い方はしていませんでした。

「アドバイスにもメリットがあるんですが、コーチングをすることで・・・」と仰っていたのが印象的でした。

 

コーチングでは、無意識のうちに障害となっているものに、質問を通して気が付く手助けをする、ということですが、日頃から何事も決めつけてかからないようにする、ということを大切にしていきたいと思います。

 

 

お話を終えて

仕事をしていると、お客さんや同僚、上司など、いろいろな意味で人間関係に気を遣うことが多くありますが、そのことをネガティブにとらえず、コミュニケーションを通して互いにプラスとなるよう、関わり合っていくことができるといいなと感じました。

 

教員として多く関わるのは生徒で、こちらが知っていることを教えてあげる、という形になりがちだと思いますが、時には質問を通して、コミュニケーションをとることを大切にしたいと思います。

というのも、今回、菊池さんとお話している中で、今の仕事をやっていてよかったこと、という話題で「多くの人と出会えること」が挙げられました。

今までの自分を変えたい、何か新しいことを知りたい、という意識の人たちと出会うことはとても楽しい、ということでした。

 

教員という仕事を通して、教えることにとどまらず、互いが楽しい、と思えるやりとりをできるようになっていきたいと思いました。

 

また今回、コーチングについてお話を聞くことに加え、「起業」についてもお話しいただけました。

高校、大学と進み、その中ではかつて教職を志した時期を経て今に至るそうですが、起業して働く、というお話はとても新鮮でした。

 

いろいろな働き方で活躍する人も増えてきています。

生徒が考える自身の進路の選択肢もいろいろなものが考えられます。

その時に、周りの大人が慌てることのないように、準備をしておくことも必要だと思いますし、その分野に詳しい方に話をしてもらう、というのもこれからますます求められていくことなのではないかと思いました。

 

 

本日、お忙しい中にも関わらず、貴重なお時間をいただくことができました。

お話しいただいて、そして考えたことをこれからの学校での働きに生かしていくことができるようにしたいと思います。

本当にありがとうございました。

 

(↑インタビュー記事ここまで)

 

 

短い時間でしたが、コーチングについてや、最近生徒さんからの相談も増えているという起業のことについて、お話させていただきました。

 

コーチングについては、ごくごく表面的なところについて触れている会話ではありますが、言うは易し、行うはナンチャラですのでね。

「質問をすればいいんだ」ってわけでもないし、誘導尋問のようになりがちなのもチェックポイントだと思います。

 

先生、ありがとうございました^^

 

 

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ブログ筆者:Be Coaching 株式会社
代表取締役 菊池 達郎(きくち たつお)

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